「この一冊に全てが詰め込まれているんじゃないか。」
カメラを始めてから、何かいい教科書がないかと探していた僕はこの本を手にそんな風に感じました。
カメラの仕組みや構図、光、カメラアイテムまで僕が知りたいことが書いてある。そして、決め手になったのは作例の美しさ。
これ以上の入門書はないと確信し購入しました。
CONTENTS
「写真の撮り方 ガイドブック」
3章(Part)16項目で構成された入門書。
薄い見た目ですが、カメラを始めたばかりの人には満足のできるボリューム。
僕はちょうどストロボを買ったタイミングだったので、ストロボライティングの項目があったのが好印象でした。
文章が6割、図解と作例で4割というちょうどいいバランスに思います。
何より作例の数々が全て美しい。こんな写真を撮れるようになりたいと思ったのが、この本に惹かれた1番の理由。
Part1「写真を撮るための基礎知識」
まずはPart1
- デジタルカメラを理解する
- 写真が映る仕組みの大原則
- 露出補正を理解する
- ISO感度を理解する
- ピント合わせとその周辺のこと
カメラについての基本的な知識をつける5項目。
カメラ購入の前にネットで色々と調べていましたが、実際は曖昧な認識の部分もあったので、より理解を深められたと感じます。
特にISO感度。これを変えるとどうなるんだ?なんとなく分かってたつもりでも、読んでみると全然理解してなかったことに気づく。
こういった基本知識はいつでも見返すことができるよう本として手元にあるのは安心できる。
Part2「写真で表現するために」
Part2では、
- 光を見る、光を知る
- ホワイトバランスとその周辺のこと
- ピクチャーモードとダイナミックレンジ
- ドライブモードを知る
- 構図にとらわれず、構図を考える
- JPEGとRAW、そして現像処理について
の6項目で、表現したい写真を撮るために知っておきたいことがまとめられています。
入門書なので深く掘り下げるというよりは、「光の種類」や「構図の考え方」「RAW現像とは何か」というまずは知ることに重点が置かれている印象。とはいえ僕にはずっしりとくる読み応えでした。
「ダイナミックレンジという言葉は聞いたことはあるけど、どういう意味なんだ?」そんな僕の疑問も解決しました。
Part3「カメラ周りの機材について」
最後のPart3は、
- レンズを理解する
- 三脚を理解する
- ストロボと露出計、ライティングを理解する
- フィルターを理解する
- そのほかに大切なアイテムたち
5項目に分けて、カメラ周りのアイテムの役割と使い方を。
特に興味を持ったのが、レンズの項目。
焦点距離と画角の関係。広角レンズと望遠レンズ。など
今までは、望遠レンズといえば「遠くの被写体を拡大する」ぐらいのイメージでした。
しかし実際は、風景の圧縮効果や広角レンズに比べ歪みの少ない写真が撮れる。ひとつ賢くなりました。
そして、三脚やストロボ、レンズフィルターなどの使い方や役割までも教えてくれる。入門書としては十分すぎる内容。
「心が動く瞬間」を逃さないための教科書。
人がカメラを構え、目の前の情景に視線を送るとき、
多くの場合、そこには大なり小なりの感動が横たわっています。「写真の撮り方 ガイドブック」−『はじめに』より
心が動く、その瞬間を逃さないためにもカメラを思い通りに操りたい。
写真表現は感覚(センス)の部分が大きいのかな?と思っていました。
もちろんセンスも必要だと感じますが、まずは基礎知識を身につけ、その先にあるのが表現。
そのことに気付かされた一冊。
「カメラ1年生」の僕には、手放せない教科書になりました。